腕時計といえば、グランドセイコーやシチズンなど国産のメーカーから、ロレックスやパテックフィリップ、IWCなど数百万円～数千万円と非常に高額な腕時計の海外ブランドまで様々な価格帯の時計があります。
今回は特に、高額な高級時計についての終活のお話を進めていこうと思います。
高級腕時計というのは、身につけている人のステータスを表します。
「稼いでいる人」という見えないオーラを時計だけで纏うことができます。
腕時計が高級で高額であればあるほど、その人に対する周りからの見る目も変わってくることが実感できるでしょう。それゆえ、高額な時計に憧れを持つ人も多く、経営者や社長などある程度の地位を確立した方が身につけていることが多いのも事実です。
毎日腕にはめて実用的に使ったり、趣味として部屋に飾って眺めたり、秒針の動きの違いをモデルごとに楽しんだり・・など使い方も人それぞれ。
そして、特に現在の市場でも人気なのが機械式時計。
高級時計のメーカーがいまだに機械式時計を採用してブランドを確立しています。
そして、半永久的に使っていけることも当然ですが、ゼンマイで動くというアナログな時間の流れに奥深さを感じて集めているという方も多くいます。
しかし、あなたが考えなければならないのは、その高級時計とあなたの今後の生活のことです。
・この先、その時計を身につけ着飾ることがそんなに頻繁にあるでしょうか？
・数年ごとに数万円するオーバーホールもそのうち負担になってきませんか？
・高級時計だからこそ、あなたの身近に譲る人がしっかりといるでしょうか？
すでに自分の子供や孫に譲ると決めているのであれば問題ありません。大切に使ってくれるでしょう。
しかし、実は高額な時計ほど、家族が遺品整理の際に処分に困ることも事実です。
場合によっては、数百万円単位の時計なら遺産の相続税が発生し揉めるという事例もあります。
高ければ高いほど、家族にとっては遺品として重荷になります。
あなたの遺した小さな時計が、残された家族の大きな問題に発展しかねません。
さらに、せっかくの高級時計をあなたが亡くなった後に家族がお店に売りに行き、価値を知らないばかりにお店の安い言い値で売ってしまっては何の意味もありません。
そして、あなたが時計をしまい込んでいて、あとから家族が見つけたとしても保管場所が悪かったりすると精密機器ゆえ湿度や磁気の影響を受けて傷みが出て、場合によっては動かなくなってしまうこともあります。そうすると、時計の価値自体もさらに低くなってしまいます。
それであれば、価値を知って大切に使ってきたあなたが元気なうちに、その時計をどうにかしなければならない義務があるのです。
・・・しかし、イザ売るとなった時、思いがけないほど安くなってしまっていて衝撃を受けた。という人が多いというのも現状です。
だからといって、最近手軽に使えるようになったネットオークションなどで高級時計を売ることはお勧めしません。
なぜなら、品物を送った後に落札者から返品クレームの要求があり、返ってきた品物を見たところ部品が違うものにすり替えられてしまっていてその後、落札者と連絡が取れなくなり泣き寝入りするしか無いという事例も発生しています。
高級時計だからこそ、しっかりとどこで売るのかを考えなければなりません。
現在の市場で高値で取引されるのは電池式（クォーツ式）ではなく、やはり機械式時計です。
あなたが今持っているものが、数十年前に購入したもので、動かなくなったりベルトが切れているなどしていても機械式時計（自動巻、手巻き）であれば高額で売れる可能性が十分にあります。
お店選びの注意ポイントは、
・お店が、どの高級時計のブランドを得意として査定をしているのか？
・支払いはどういった手順で、いつ支払いがされるのか？
・しっかりと古物営業法に則って、国の許可（古物商許可番号）を得て営業をしているのか？など。
高額な商品を取引するため、少しでも不安な気持ちを払拭できる取引を行いましょう。
現時点では、コロナウイルスの市中感染が激増してきています。
店頭などへの持ち込みの場合、店内で長い時間待たされたり店員と近距離で話をしたりとコロナウイルスが移るリスクがあります。
今では、宅配専門の買取店などもありますのでしっかりとお店の状況を見て送ってみるのもいいと思います。
