今まで見たことも聞いたこともない新しい石を見つけては欲しくなり、本で見たままのあの石が目の前で売られていた時の興奮、そして同じ鉱物でも産地や地域によって色合いが全く違って表現される美しさに惚れ込みいつの間にか、部屋中鉱物だらけ石だらけ・・・なんて方も多いこの趣味。
宝探しのような気持ちでお店に行くたびにワクワクしたり、子供に戻ったように目をキラキラさせてコレクションの鉱物を見つめていることでしょう。
実際、今手元にはどれほどの数の石や鉱物が保管されていますか?
おそらく本格的な収集家の方ほど、余裕で100以上の鉱物や石を集めていることでしょう。
あなたは今、石や鉱物に囲まれて夢中になっていると思いますし、生き物ではない石や鉱物たちとも心が通じてパワーをもらえるような気もして、そして自分の癒しにもなっていると思います。
しかし、今後を考えてみましょう。
あなたが亡くなってしまった時、誰がそのコレクションを片付けると思いますか?
家族がいるのであれば家族が処分に取り掛かり、独り身であれば友人、または見知らぬ業者が片付けに入ることも考えられます。その時にあなたが集めて大切に保管してきた貴重な鉱物や石の数々が、雑に扱われてしまうかもしれません。
あなたが大切にしてきたものが、他の人にとっても同じくらい大事なのかというとそうではないことがほとんどなのです。価値がわからない人にとっては、きれいなただの石でしかないというのが現実です。
麻袋に無造作に放り込まれ、欠けたり傷だらけになり、捨てられる。または、安い値で売られてしまったり。
仮に家族があなたの遺品として、コレクションを処分するにもたくさんの石をゴミに出すわけにもいかないし、名前もわからないし、売ることができるのかもわからないと家族の悩みの種になり非常に負担になります。
家族が大切にしてくれるかもしれない!
子供にコレクションを引き継ぎたい!
きっとみんなだって綺麗だと思って気に入ってくれるはず!などは自分のエゴでしかありません。
死ぬ時まで物に執着をしていても、天国には何一つ持っていけるものはないのです。
だからこそ、価値を知っているあなたが、元気なうちに自分の手で片付けをしていく義務があります。
あなたの始める終活の準備としては、、
鉱物や石のコレクションの中から、本当に手放せない一品を選別してください。
もう一生手に入らなかったり、高いお金を出しても買えないような鉱物や石は本当の記念として取っておきましょう。そして、家族に本当に大切にしているものはこれだということをしっかり伝えてください。
どのくらいの価値があって、どのくらい貴重なのか紙に書いて保管しておくのもいいでしょう。
最終的に厳選したもの以外は手放しを始めていきましょう。
始めは、なかなか手が進まずこのままでいいやと思ってしまうかもしれません。
しかし、石や鉱物たちが悲しい末路を辿らないためにも、あなたが必ずすべき行動です。
石や鉱物の手放しの方法はいくつかあります。
・自然に戻す
・譲る
・売る
どこかの川や海で拾ってきた石であれば、元のあった場所に戻すのも一つの手です。
今までありがとうという気持ちで、手放しましょう。
譲る場合には、同じ鉱物コレクターの友人や知人、マニアに譲ってあげましょう。
あなたと同じくらい大切に扱って保管してもらうには、しっかりと信頼できる相手を見つけましょう。
また、貴重な石や鉱物は博物館や資料館などでも寄付という形で引き取ってくれる場合もありますので確認をしてみましょう。
そして、売る場合にはお店選びも大切です。
ネットオークションでコツコツ売っていくという方法もありますし、「石フリマ」という鉱物専門のミネラルフリーマケットに出展して参加することもできます。鉱物好きの購入者ともしっかりと直接話ができるのでオススメです。
また、鉱物の買取専門店などで売る方法もあります。
石や鉱物の種類や成分によって何がどのくらい含まれていて加工ができるものなのか、宝飾品として使えるのか?などを見て判断されたり、専門店によって取り扱いまたは買取できる鉱物や石が違いますのでお店に確認をしてみましょう。
また、例外としてパワーストーンなどは浄化の役目を終えて力を失っていたり、持ち主の念が入っていたりする場合があるので転売はあまりおすすめできません。
石、鉱物、それぞれの特色を生かして、適切な方法でありがとうの気持ちを込めて手放しの準備をはじめてください。